紹介からの相談が減ってきた税理士へ
紹介以外の入口の選び方とAI検索対策

顧問先や知人の紹介で事務所を回してきたのに、ここ半年ほど新しい問い合わせが増えていない。業務の合間に「税理士 集客 紹介以外」と調べてみると、紹介サイト、検索広告、ホームページ、AI検索対策と、いくつもの方法が並びます。どれも良さそうに書かれているため、事務所に合うのはどれか、見比べるほど迷う先生も多いのではないでしょうか。

税理士のネット集客とは、紹介の外にいる人に事務所を見つけてもらい、相談してもらうための仕組みづくりです。この記事では、紹介で回してきた事務所が、紹介サイト・検索広告・ホームページ・AI検索対策のどれから手をつければよいかを、手間・費用・効くまでの時間の目安とあわせて判断できるようにまとめました。

どの方法にも、共通する出発点があります。紹介サイトの紹介文も、広告の文面も、ホームページの記事も、事務所が何を得意とするかを書くところから始まります。ChatGPTなどのAIも、ホームページに書かれた内容を読んで、相談先として事務所の名前を挙げるかどうかを決めています。

そのため、どの方法を選ぶにしても、まず「紹介で選ばれてきた理由」を事務所の言葉で書き出すことから始めるのが近道です!

01紹介の外では相談先をAIに聞く人が増えた

紹介からの相談が減ったと感じたら、事務所が最初に確かめたいのは、紹介をくれる人からの流れが細ったのか、ほかに原因があるのかです。そのうえで、紹介の外にいる人が相談先をどこで探しているかを知ると、事務所が手を打つ場所が決まります。

紹介をくれる顧問先や知人の数には限りがあります。一方、紹介の外にいる人は、Google検索やChatGPTなどのAIで相談先を探すようになりつつあります。ただし、相談者の探し方がAIだけに移ったわけではありません。

紹介が細ったのかを数字で見分ける

見分け方は難しくありません。ここ半年の問い合わせを、次の3つで書き出してみてください。

  • 月ごとの件数 —— 増えているか、減っているかの流れをつかみます。
  • 紹介元 —— 誰からの紹介だったかを書きます。
  • 相談の内容 —— どんな悩みで来たかを、相談者の言葉のまま残します。

紹介元ごとの件数が減っていれば、紹介の流れが細ったと考えられます。紹介元は変わらないのに相談の種類が変わっていれば、別の原因を疑う手がかりになります。

AIも、同じ手順を最初に勧めています。2026年10月13日にClaudeに「紹介頼みの税理士事務所が、ホームページやネット経由で新しい問い合わせを増やすには、まず何から始めればいいですか?」と聞くと、最初の段階として次のように答えました。

Claude 2026/10/13 に「紹介頼みの税理士事務所が、ホームページやネット経由で新しい問い合わせを増やすには、まず何から始めればいいですか?」と聞いた答え(抜粋)

件数を数えるだけでなく「なぜ選ばれたか」の整理まで勧めている

目を留めたいのは「なぜ選ばれたかを整理します」という一文です。Claudeは、件数を数えるだけでなく、選ばれた理由まで整理するよう勧めています。事務所でも、紹介でどんな悩みの人が来て、なぜこの事務所を選んだのかを、件数とあわせて書き出しておくとよいでしょう。

この一覧が、あとでホームページに書く「選ばれた理由」のもとになります。 原因がはっきりしないままでも、この書き出しは無駄になりません。

相談先をAIに聞く人が増えている

紹介の外にいる人の探し方は、変わりつつあります。たとえば、以前は検索して比較サイトを見ていた人が、AIに「近くで相続に強い税理士は」と聞く、といった変化です。

この変化は公的な数字でも確かめられます。総務省「令和8年版 情報通信白書」で、生成AIを使ったことがある人の割合を前年度と比べると、次のグラフのようになります。

生成AIサービスを使ったことがある人の割合(日本)

生成AIサービスを使ったことがある人の割合(日本)

何らかの生成AIサービスを「使っている(過去使ったことがある)」と回答した割合は、日本において58.8%であった

出典:令和8年版 情報通信白書|日本(第1節 個人におけるAI利用の現状)(2026年7月公表)

棒の長さを比べると、1年で倍以上になったことが分かります。ただし、今年度から調査対象に15〜19歳が加わっており、20歳以上に限ると52.2%です。同じ白書の「利用頻度」の項によると、使ったことがある人のうち「ほぼ毎日」使う人は、日本で約3割います。

この数字から言えるのは、紹介の外の人が相談先を探す方法の1つに、AIが加わったということです。AIの答えに事務所の名前が挙がるよう整える取り組みは、LLMO(AIに引用されるための対策)とも呼ばれます。

相談先の探し方はAIだけではない

一方で、相談者の探し方がAIに置き換わったと考えるのは早すぎます。同じ白書は、生成AIを使っていない人に、その理由も尋ねています。

「自分の生活や業務に必要ない」と回答した割合が42.4%、「使い方がわからない」と回答した割合が38.8%であった

出典:令和8年版 情報通信白書|生成AIサービスを利用しない理由(2026年7月公表)

使わない理由の上位は「必要ない」と「使い方がわからない」です。今もふだんのGoogle検索やGoogleマップ、ホームページで相談先を探す人は多い、と見るのが自然でしょう。そのため、AI検索対策は、ほかの方法と切り離した新しい施策ではなく、ホームページに書いた同じ言葉を使い回す方法の1つとして考えるのが理にかなっています。そうすれば、事務所の限られた時間と費用を無駄にしません。

そうすると、事務所が次に知りたいのは、選べる方法の種類です。それぞれいくらかかり、どれくらいで効くのかが分からなければ、どれを先に整えるかは決められません。

02ネットで見つけてもらう方法は2つ

紹介以外にネットで事務所を見つけてもらう方法は、大きく2つに分かれます。1つは、紹介サイトに登録したり広告を出したりして、事務所がお金を払ってすぐに問い合わせの機会を得る方法です。もう1つは、ホームページやGoogleマップに事務所の情報や考えを書き、時間をかけて見つけてもらう方法です。

この記事では、前者を「お金を払う方法」、後者を「書いて積む方法」と呼びたいと思います。名前を付けて分けるのは、2つの性質が正反対だからです。お金を払う方法は、事務所が払うのを止めればそこで止まります。書いて積む方法は効くまで時間がかかる代わりに、書いたページが事務所に残ります。

紹介サイトと広告は払った分だけ届く

紹介サイトは手数料や掲載料で、検索広告は事務所が決める1日の予算で、費用が決まります。検索広告の費用の決まり方は、Googleの広告ヘルプに例が載っています。

1 日の平均予算を 1,000 円に設定した場合、1 か月の費用の上限は 30,400 円になります。

出典:予算の概要 - Google 広告 ヘルプ

1日の予算から1か月の上限が決まるので、広告は、使う金額を事務所が先に決められる方法です。同じヘルプの「入札単価と予算の設定」でも、Googleは「少額から始めましょう」と勧めています。

紹介サイトの費用は、サービスごとに仕組みが違います。士業のネット集客を手伝ってくれる会社をClaudeに聞くと、紹介サイトを並べた表の中で、手数料について次のように注意していました。

Claude 2026/10/13 に「小さな税理士事務所を経営していて、これまで顧問先の紹介だけで回してきたのですが、最近新規の問い合わせが減っています。士業のネット集客を手伝ってくれる会社やサービスでおすすめはありますか?」と聞いた答え(抜粋)

手数料の数字は比較サイト由来で、公式の条件ではない

この手数料の数字は、Claudeが比較サイトから拾ったもので、公式の条件ではありません。Claude自身も「最新の条件は必ず公式で確認してください」と添えています。それでも、「顧問料の7割前後を手数料に払うと、利益がほとんど残らない」という指摘は、事務所が紹介サイトを選ぶときの判断の軸になります。

地図とホームページは時間で効く

一方で、Googleの通常の検索結果には、広告と違って、事務所がお金を払わずに載ることができます。サイトを運営する人向けのGoogleの案内は、次のように明言しています。

it costs nothing to appear in our organic search results.

出典:Do You Need an SEO? Tips for Hiring an SEO

引用の意味は「通常の検索結果に載るのに費用はかからない」です。裏返せば、事務所がお金を払って順位を上げることもできません。この点は、「上位表示を保証します」「AIに必ず表示されます」とうたう業者を見分けるときの物差しになります。

その代わり、書いて積む方法は効くまでに時間がかかります。Search Engine RoundtableはGoogleの動画をもとに、Googleの担当者が「改善に手を入れてから効果が見えるまで、たいてい4か月〜1年かかる」と説明したと報じています。Googleマップも、事務所が情報を整え、口コミが集まるまでには時間がかかります。

書いて積む方法は、今月の問い合わせを増やす手段ではなく、半年後・1年後に見つけてもらうための手段として選ぶのがよいでしょう。

AI検索はホームページの延長

AI検索対策とは、AIに相談先を聞かれたときに事務所の名前が挙がるよう、ホームページに書く内容を整えることです。呼び方はさまざまで、LLMO(AIの土台になる言語モデルへの対策)、GEO、AIOなどがあります。どの呼び方でも、事務所にかかるのはお金より、ホームページに書き続ける手間です。

AIはホームページに書かれた内容を読んで答えるので、AI検索対策はまったく別の新しい方法ではありません。ホームページに書いたものを、AIにも読ませる延長にあります。5つの方法を同じ軸で並べると、次の表のようになります。

ネットで見つけてもらう5つの方法の比べ方

方法 お金と手間 効くまでの時間
紹介サイト 手数料・掲載料。条件は公式で確認 登録後から案件の機会が来る
検索広告 1日の予算で決まる。止めれば止まる 出稿している間だけ表示の機会
Googleマップ 情報と口コミを整える手間 整えてから徐々に
HPの記事 載るのは無料。書き続ける手間 4か月〜1年が目安(報道)
AI検索対策 記事と同じく書き続ける手間 記事と同じく時間がかかる

※ ホームページの記事やGoogleマップが問い合わせにつながるまでの時間は、Googleの動画を報じた記事(Search Engine Roundtable)による目安で、事務所ごとに変わります。

表の上の2つがお金を払う方法、下の3つが書いて積む方法です。事務所が許せる費用と、待てる時間を当てはめてみてください。今月どうしても問い合わせが要るなら上の2つ、半年先を見て費用を抑えたいなら下の3つが候補になります。

下の3つは、どれもページに書かれた言葉で見つけてもらう方法です。そのため、AIが何を見て税理士の名前を挙げているのかが分からないと、事務所が何を書けばよいかも決まりません。

03AIはページに書かれた言葉で選ぶ

ChatGPTなどのAIが相談先の名前を挙げるとき、見ているのはホームページがあるかどうかではなく、そこに何が書かれているかです。とくに「誰の、どんな悩みに強いか」がページにどう書かれているかが、名前が挙がるかどうかを分けます。

検索やAIの仕組みは、よく人気投票にたとえられます。しかし相談先を挙げる場面のAIは、人気投票というより「書かれた言葉の照らし合わせ」に近い動きをします。AIは聞かれた言葉に合うページを探し、その言葉を使って答えます。そのため、得意分野をページに書いていない事務所は、実際には得意でも候補に上がりにくくなります。

AIは聞かれた言葉に合うページを探す

Claudeの答えで確かめてみましょう。「相続や医療機関に強い税理士事務所として、その分野の相談者に見つけてもらいたいです。得意分野に絞った集客やAI検索対策を支援してくれる会社を教えてください。」と聞くと、次のように答えました。下の図は、その答えの一部に①〜③の印を付けたものです。

AIは何をもとに名前を挙げたか(Claude 2026/10/13「相続や医療機関に強い税理士事務所として、その分野の相談者に見つけてもらいたいです。得意分野に絞った集客やAI検索対策を支援してくれる会社を教えてください。」の答えに印を付けたもの)

挙がったのは、条件に合うことをページに書いていた会社だった

図の①では、「相続と医療機関の両方」を掲げるページが見つからず、Claudeは「見つかりませんでした」と答えています。そうした会社が実際に無いのか、あっても書いていないのかは、AIには区別できません。②では、挙がった会社の紹介理由が、その会社のページに書かれた言葉そのものになっています。③のとおり、Claudeはサイトの記載をもとに整理しており、実績や品質は確認していないと自分で断っています。

AIに名前を挙げてもらえるかどうかは、事務所の実力そのものより、ページに何が書かれているかで決まります。 同じ日に、AIに候補として紹介されるには何をすればよいかをClaudeに聞くと、答えの結論は「AIが事務所を正しく理解し、他でも言及されている状態を作ること」でした。

「何でも対応」は名前が挙がりにくい

ただし、ページに書いてあれば何でもよいわけではありません。紹介頼みの事務所がネットで問い合わせを増やすには何から始めればよいかをChatGPTに聞くと、得意分野を絞らない書き方について、次のように答えました。

ChatGPT 2026/10/13 に「紹介頼みの税理士事務所が、ホームページやネット経由で新しい問い合わせを増やすには、まず何から始めればいいですか?」と聞いた答え(抜粋)

Claudeも同じ日に同じ趣旨を答えた

Claudeも同じ質問に「「何でもできます」では検索でも比較でも選ばれません」と答えています。「何でも対応します」と書いたページは、相談者の具体的な質問とつながる言葉を持っていません。一方、対象や悩みを絞って書いたページは、質問の言葉とつながります。

相談者の質問からAIを通る矢印が、「創業期の法人に強い」と書いたページにはつながり、「何でも対応します」と書いたページには届かない図

対象や悩みを書いたページだけが、相談者の質問の言葉とつながる。

絞ることは、お客さまを減らすことではありません。「何でもできます」は補足に回し、紹介で多かった相談をページの前に出すだけです。それだけで、相談者の質問とページをつなぐ言葉が増えます。

前に出す相談は、紹介案件を書き出した一覧から選んでみてください。多かった悩みと、相談者が使った言葉が、そのままページに書く言葉になります。

一般論の記事は選ぶ理由にならない

では、事務所が記事をたくさん書けば名前が挙がるのでしょうか。決め手は記事の数ではなく、何が書かれているかです。税制改正や控除の解説のような一般論は、どの事務所が書いてもほぼ同じ内容になります。そのため、AIがその事務所を選んで挙げる理由になりません。

AIが特定の事務所を挙げる手がかりは、ほかの事務所のページには無い言葉です。たとえば「この地域の創業期の法人を、融資から経理の仕組みづくりまで見てきた」のように、紹介でかけられてきた言葉は、その事務所にしか書けません。記事の数を増やすより、その事務所にしか言えない見解を、短くても積むほうが理にかなっています。

AIがページに書かれた言葉で名前を挙げるなら、気になるのは事務所の今の姿です。今のページに何が書かれ、AIにどう扱われているのか。対策を考える前に、まずそこを事務所の目で確かめておきたいところです。

04まず今のAIでの扱われ方を確かめる

事務所がAI検索対策に手をつける前に最初に取り組むべきことは、対策ではなく、対策の効果が出ているのかを検証できる方法を確立することです。相談者が聞きそうな質問を決め、複数のAIに同じ文面で聞いてみてください。事務所の名前が出るか、どう説明されるか、代わりに誰が挙がるかを記録すれば、費用をかけずに事務所の今の位置が分かります。

確認を先にするのは、今の姿が分からないまま記事を書き始めると、あとで何が効いたのかを確かめられないからです。記事を足す前の記録があれば、足したあとの記録と見比べられます。

同じ質問でもAIごとに答えが違う

AIの答えは、聞くAIによって大きく変わります。紹介頼みの小さな税理士事務所が、ネット集客を手伝う会社のおすすめを尋ねる質問を、ChatGPTとClaudeに同じ文面で聞いてみました。ChatGPTの答えは、次のように始まります。

ChatGPT 2026/10/13 に「小さな税理士事務所を経営していて、これまで顧問先の紹介だけで回してきたのですが、最近新規の問い合わせが減っています。士業のネット集客を手伝ってくれる会社やサービスでおすすめはありますか?」と聞いた答え(抜粋)

同じ質問で、Claudeが挙げた名前とは1つも重ならなかった

ChatGPTが挙げたのは、アックスコンサルティングなど、士業向けに制作や支援をする会社でした。一方、Claudeが挙げたのは、税理士ドットコムやミツモア、会計ソフト各社の紹介制度です。同じ日に同じ文面で聞いても、2つのAIが挙げた名前は1つも重なりませんでした。

1つのAIに1回聞いた結果だけで、判断しないほうがよいでしょう。 事務所の名前が出なかったのが偶然なのか、ページに書いていないからなのかは、複数のAIで確かめて初めて見分けられます。

相談者の言葉で質問をつくる

質問は、事務所名ではなく、相談者が実際に打ちそうな言葉で作ってみてください。事務所名で聞くと、AIはその名前について知っていることを答えるだけです。事務所が知りたいのは、事務所の名前を知らない人が相談先を探したときに、候補に入るかどうかです。

質問のもとになるのは、ここ半年の問い合わせを書き出した一覧です。地域・業種・悩みの3つを組み合わせて、3〜5個作るとよいでしょう。たとえば「〇〇市で相続に強い税理士は」「クリニックの法人化に詳しい税理士を教えて」のような形です。紹介で多かった相談を、相談者が使った言葉のまま質問にすると、実際の探し方に近づきます。

3つを記録し毎月同じ条件で聞く

質問ができたら、次の順に進めてみてください。大事なのは、毎月同じ質問を、同じAIに聞くことです。条件をそろえて初めて、答えが変わったのか、たまたまなのかを見分けられます。

今の扱われ方を確かめる手順

  1. 質問を3〜5個決める:相談者の言葉で作り、文面を保存しておきます。
  2. 複数のAIに聞く:ChatGPTとClaudeなど、少なくとも2つに同じ文面で聞きます。
  3. 名前が出たか —— 事務所の名前が挙がったか:出た・出ないを、AIごとに記録します。
  4. どう説明されたか —— 古い・違う情報はないか:得意分野や所在地が正しく書かれているかを見ます。
  5. 代わりに誰が挙がったか:挙がった相手のページに何が書かれているかが、手本になります。
  6. 月1回、同じ条件でくり返す:記録を並べると、記事を足した効果の物差しになります。

この確認は、外部に頼まなくても事務所でできます。 記録は、記事を足した効果を確かめる物差しになり、外部に相談するときの話の土台にもなります。

代わりに挙がった相手のページを読むと、名前が挙がる事務所や会社が、ページに何を書いているかが見えてきます。そうすると、事務所が次に考えるのは、自分のページに何を書けばよいかです。

05紹介で選ばれた理由の言語化が最初の一歩

事務所がページに書くことの出発点は、紹介で選ばれてきた理由です。ここでいう理由とは、「誰の、どんな悩みに強いか」を事務所の言葉で書いたものです。ホームページの記事も、Googleマップの説明も、AIが名前を挙げるときに読むページも、この言葉から書き始めることになります。

そのため、まず理由を書き出し、今月の問い合わせがどうしても要るときだけ検索広告を少額で足す、という順番が、紹介で回してきた事務所に合います。どの方法を組み合わせるかは、今月の問い合わせが要るか、費用をかけられるか、書く時間があるか、の3つで決めるとよいでしょう。

紹介の言葉はネットに書かれていない

紹介では、顧問先や知人が「あの先生は〇〇に強い」と、事務所の代わりに強みを伝えてくれていました。ところが、その言葉はたいていホームページのどこにも書かれていません。紹介の外にいる相談者も、ChatGPTなどのAIも、紹介の場にはいません。そのため、ページに書かれていない強みを知る手段がありません。

紹介で伝わる強みの吹き出しから空のホームページへの矢印が途切れ、言葉をページに書くと相談者とAIに矢印がつながる図

口で伝わっていた強みは、ページに書いて初めて紹介の外の相談者とAIに届く。

AIに聞いても、最初にすることは同じでした。紹介頼みの事務所がネットで問い合わせを増やすには何から始めればよいかをChatGPTに聞くと、冒頭で次のように答えています。

ChatGPT 2026/10/13 に「紹介頼みの税理士事務所が、ホームページやネット経由で新しい問い合わせを増やすには、まず何から始めればいいですか?」と聞いた答え(抜粋)

Claudeも同じ質問に「誰の、どんな悩みを解決する事務所か」を決めることを最初に挙げた

Claudeも同じ質問に、広告やブログの量産ではなく「誰の、どんな悩みを解決する事務所か」を決めることだと答えました。2つのAIはどちらも、方法を選ぶより先に、事務所を表す言葉を決めるよう勧めています。

その言葉のもとは、問い合わせを書き出した一覧にすでにあります。 多かった相談と選ばれた理由を、相談者の言葉のまま短い文にしてみてください。その事務所にしか言えないことは先生の頭の中にあり、外から調べても出てきません。

急ぎなら広告を少額で足す

ただし、ホームページの記事やGoogleマップは、効くまでに時間がかかります。今月どうしても問い合わせが要るなら、事務所は並行して検索広告を少額で試すのが現実的でしょう。Googleの広告ヘルプ「入札単価と予算の設定」も、少額から始めるよう勧めています。

ただし、広告は事務所が払うのを止めれば止まります。広告を見て来た相談者が最後に読むのも、ホームページに書かれた言葉です。広告は理由を書き出す作業の代わりではなく、書いたページへ相談者を連れてくる手段として使うのがよいでしょう。紹介サイトに登録する場合は、手数料を引いた1件あたりの手残りを、公式の条件で計算してからにしてみてください。

書く時間が無い前提で続け方を決める

書く言葉が決まっても、事務所が書き続けられなければページは増えません。顧問業務や申告業務の合間に書くのは簡単ではありません。本業が忙しい税理士事務所でも更新を途切れさせない仕組みをClaudeに聞くと、次のように答えました。

Claude 2026/10/13 に「本業が忙しい税理士事務所でも、ブログやコラムの更新を途切れさせずに続けるには、どんな体制や仕組みにすればいいですか?」と聞いた答え(抜粋)

本数は一般的な助言で、正解の本数ではない

Claudeの答えから分かるのは、続くかどうかは気合いではなく、始める前の決め方で決まるということです。ただし、答えにある本数は一般的な助言で、事務所ごとの正解ではありません。

事務所が選ぶ道は2つです。自分で書くなら、少ない本数を固定し、閑散期に書きためて繁忙期に備えるとよいでしょう。書く時間がどうしても取れないなら、先生が話した内容を記事にしてもらう形が候補になります。

どちらの道でも、本数より書く内容が先です。量産するより、短くても事務所の言葉でできた記事のほうが、AIが名前を挙げる手がかりになります。書き続ける手間が重いと分かれば、事務所が次に決めるのは、どこまでを自分でやり、どこから先を外部に頼むかです。

06自分でやる範囲と、頼むなら確かめること

AIでの扱われ方の確認と、選ばれた理由の書き出しは、事務所で今日からできます。時間がかかるのは、それを記事にして公開し続け、毎月同じ条件で測り続けることです。

そこから先を外部に頼むなら、保証の言い方・測り方・事務所の手間・契約の形の4つを確かめると、判断しやすくなります。

確認と書き出しは自分でできる

質問を作って複数のAIに聞くことも、問い合わせを書き出すことも、特別な道具は要りません。事務所がここまでを済ませておくと、外部に相談するときに、今の記録と書き出した理由を見せながら話せます。

一方で、記事にして公開し、毎月測り続けるのは、顧問業務や申告業務と時間の取り合いになります。線を引く目安は、毎月の作業を事務所の時間で続けられるかどうかです。 続けられないなら、そこから先を頼むのが理にかなっています。

「必ず表示」の約束は疑ってよい

Googleの通常の検索結果には、費用をかけずに載れる代わりに、お金を払って順位を上げることもできません。順位をお金で動かせない以上、業者が順位を約束することも難しくなります。AIの答えも、同じ日の同じ質問で、ChatGPTとClaudeが挙げた名前は1つも重なりませんでした。

そのため、表示や問い合わせ件数の保証は、そもそも成り立ちにくいものです。約束として成り立つのは、事務所の見解を記事にして出し続けることと、測った結果をそのまま見せることです。

手間と契約の形を先に確かめる

忙しい事務所にとっては、成果の約束より、事務所が続けられる手間と契約かどうかのほうが判断を左右します。頼む前に、たとえば次の点を聞いておくとよいでしょう。

外部に頼む前に聞くこと

  • ☐ 測り方 —— 決めた質問を複数のAIに毎月同じ条件で聞くか:結果を良し悪しにかかわらず、そのまま見せてもらえるかも確かめます。
  • ☐ 事務所が話す時間と回数:最初に60分ほど話し、その後は月1回60分程度の面談なら、業務と両立しやすい目安です。
  • ☐ 書く宿題の有無:確認が週1回まとめて届く程度か、原稿を書く作業があるかを聞きます。
  • ☐ 記事の最終確認と権利:公開前に事務所が確認でき、公開後の記事が事務所のものになるかを見ます。
  • ☐ 最低契約期間・支払い方・料金を示す時期:何か月か、前払いか、金額はいつ示されるかを確かめます。
  • ☐ 最初の数か月が設計だけになっていないか:記事が出始める時期を聞きます。
  • ☐ サイトの作り直しが含まれるか:今のサイトに記事を足す形か、作り直しが前提かで費用と手間が変わります。

とくに期間の長い一括契約では、記事が出始める時期を確かめておくと安心です。答えがはっきりしない項目が多い相手は、外部に依頼する業者としては避けるのがよいでしょう。

07まとめ

紹介からの相談が減ったとき、事務所がネットでとれる方法は、紹介サイトや広告のようにお金を払う方法と、ホームページやGoogleマップに書いて積む方法に分かれます。どちらを選んでも、紹介サイトの紹介文や広告の文面、ホームページの記事は、事務所が何を得意とするかを書くところから始まります。ChatGPTなどのAIも、ページに書かれたその言葉を読んで、相談先の名前を挙げるかどうかを決めています。

そのため、最初にすることは、相談者が聞きそうな質問を複数のAIに聞いて今の扱われ方を確かめ、紹介で選ばれてきた理由を事務所の言葉で書き出すことです。記録と書き出しが手元にあれば、何を書くか、どこから先を外部に頼むかも、事務所の目で判断できます。

自分で確かめる場合は、是非、AIO対策の業者探しの前にやることをチェックしながら進めてみてください。

まずは、今抱えているお悩みの原因を
正確に突き止めるところから。

ご相談いただいた方には、御社のビジネスや集客におけるお悩みを丁寧にヒアリングし、最適な改善のご提案をさせていただきます。全国どこからでもご相談いただけます。お気軽にご相談ください。

ご相談いただいても、ご契約に進む必要はありません。

  • ご契約は、ご提案にご納得いただけた場合のみ
  • 調査の結果を聞くだけで終えても構いません
  • 入力は4項目だけ。3営業日以内にご連絡します